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国際交流学科(グローバル社会コース)後期科目 “Project Planning for International Cooperation”の一環でタイを訪問

国際交流学科(グローバル社会コース)の後期科目 “Project Planning for InternationalCooperation”(担当教員:岡橋純子准教授)の一環で、授業を通じて事前勉強、企画、準備をおこなった研修が、タイで実施されました。

同科目に関連しては、2020年2月にネパール研修をおこなって以来、 COVID-19感染症対策のための行動自粛を経て、3年ぶりの国外実習実現の運びとなりました。今回の研修にあたり、文献竞彩篮球推荐とフィールドワーク、話し合いの軸として以下の3つのテーマが設定されました。
1)宗教と共生
2)仏教遺跡と周辺コミュニティー、ビジターの間の関係
3)歴史、宗教と芸術
これに基づき、学生それぞれの問いを、現地に立ち、さまざまな方々と交流することによって深めていきました。タイの国としての礎をつくってきた古王国スコータイやアユッタヤーの文化遺産と現代タイ社会との関わりは、どこにあるのか。文化資源を地域発展に如何様に活かすのか。仏跡訪問においては宗教的知識の有無によって観光体験はどう変化するのか。南伝上座部仏教の美術?建築様式の変容はタイの周辺諸国との国際関係をどう反映しているのか。

スコータイでは歴史公園として保全されている遺跡群を自転車で巡り、考古学?地質学の専門家に丸一日をかけて詳細な説明をいただき、学生たちは知識に基づき遺跡を観る目を養い想像力を膨らませました。また観光資源の可能性を持つ地域の開発をおこなうDASTA (タイ王国持続的観光特別地域開発管理機構)から地域のガイド養成プログラムや無形文化遺産について学び、さらには伝統産業である製陶の活性や現代的製品化に関わるアーチストを訪問する機会も得ました。

アユッタヤーでは、スコータイで遺跡の見方をたたき込まれていた学生たちは、様式の比較分析をし、戦乱や後継者争いに満ちていた歴史を物語る破壊された古都に立ち、遺構と復元建築の強烈な印象を語り合いました。また、シラパコーン大学建築学部で国際プログラムを率いるクレアンクライ?キルシリ准教授とその竞彩篮球推荐室の大学院生と出会い、今後の研修協力へ向けての意見交換が盛り上がりました。シラパコーン大学はタイの国立大学で、考古学?芸術分野の最高峰として名高い教育竞彩篮球推荐機関です。大学院生たちは皆親切でダイナミックで、タイの学生のみならずブータン、カンボジアからの留学生もおり、アユッタヤーらしい水辺で和やかに交流が続きました。バンコクでは王宮建築を活かした国立博物館で、旅をしてきた後でタイの地理、歴史、芸術の総復習をおこないました。その際、展示の仕方や日本語でのボランティアガイドグループの活動を、今年度学芸員資格課程を修了する学生は興味深く考察していました。またバンコクでは、在タイ日本国大使館の大場雄一次席公使と守矢彩花書記官との意見交換の機会をいただき、日泰関係の今、タイの政治経済的動向についても外交最前線のお考えを伺いました。大場次席公使は学生に対して気さくに語りかけてくださり、聖心とのご縁もお持ちで、学生たちもすっかり打ち解けてお話しをすることができました。翌日には、国連教育科学文化機関(UNESCO)邦人職員の方々、バンコク事務所の青柳茂所長と萬理加所長室長とも意見交換の機会をいただき、日本の外務省の支援を受けてユネスコ?バンコクが実施する最近の共同プロジェクト、すなわちタイ?ミャンマー国境付近でミャンマー移民児童に教育の機会を提供するための事業などのお話を伺いました。移民児童を性的搾取や人身取引等のリスクから保護する活動については、難民の子供たちの教育課題について卒論を書いたばかりの仲間がいたため、学生にとっては関心の高い事例でした。
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青柳ユネスコ?バンコク所長は、アフガニスタンでユネスコ史上最大規模の識字教育事業を立ち上げるなど、長年にわたり世界の識字教育普及に尽力されたベテランの国連職員です。国際教育協力およびマネージメントに深く関わってこられた青柳所長が、今回の交流の中で、平和構築に最も大切なことは、ひとりひとりが普遍的価値を共有すること、特に地球やそこに住む人や生物が長年にわたり築き上げてきた自然や文化遺産の「美」に対する共感は大きな力となると語っておられました。これは、研修メンバー全員が日常的に、また専門的に考えてきたことと共通するところがあり、美や国際的共感性に関する話題で盛り上がりました。本研修は、相互を知り合うことよって文化多様性を尊重し普遍的価値を介した人間の心のつながりを見出そうとする国際文化協力を軸としています。その研修の最後に、印象的な意見交換となりました。

この研修は、ロジスティカルな面でも旅行会社を介さず学生たちによって自主企画されました。長距離移動にも市内移動にも空路、陸路、水路、とあらゆる規模の公共交通機関を駆使しました。早起き組は毎朝地元の市場へ出かけるなどして活動的に過ごしていました。メンバーそれぞれの能力が発揮され、限られた期間内にタイの過去と現在、多様な人々との出会いを五感で受け止め、事前勉強と相まって有意義な研修となりました。

学生のコメント

半年間の事前学習を経て、実際にタイでの学外研修を行って第一に感じたことは、何事も「百聞は一見にしかず」であるということです。この研修は、私にとって初めての海外渡航の機会でもあり、わからないことや慣れないことばかりでした。知識として頭にタイにまつわる情報を入れて行きましたが、歴史の背景やもののスケールの大きさ、色味、感触など、日本にはない要素に実際に触れることで新しい発見をするとともに、今まで点で存在していた知識が線で結ばれていき、立体的な学びができていると実感しました。また、遺跡を見るだけではなく、さまざまな分野の方々とお話をする機会があり、地域で抱える課題に対する取り組みや、タイの外交?経済においての主要課題についての「いま」の声を伺えたことも貴重なことだったと感じています。さらには、コミュニケーションのツールとなる英語については、タイで話される英語は私たちが習ってきたような発音の英語ではありませんでした。初めは聞き取ることにも慣れませんでしたが、タイで過ごすにつれて気づいたことは、今はクオリティの高さよりも「相手に伝わるように」「人と意思疎通ができるように」ということを意識して話すことが大切だということです。初めて自分の言いたいことがうまく伝えられないと苦戦して葛藤しましたが、その分初心に帰ってシンプルに、明確に伝えようとする意識が芽生えました。そして、世界でおおよそ通用できる「世界共通言語」のパワーの強さを肌で知ることができました。さいごに、一緒に行った友人は竞彩篮球推荐という次のステップでの見方をし、私は国際交流的なアプローチであったと振り返る研修でしたが、すべての時間がかえがえない貴重な経験であり、観光ではできない、「学生」「学修」ならではできるものだと感じました。コロナ禍を経て、このような機会に恵まれたことに感謝するとともに、社会人になったあとも業務内容と近しいことに携わることから、この経験をさらにブラッシュアップして今後に活かしていきたいと考えます。
(国際交流学科グローバル社会コース4年生N.Y)

The study project was a valuable opportunity to talk to people from different positions. Thai government agencies like DASTA spoke about their experiences and dilemma, professors from the Thai university provided us with their academic perspectives, UNESCO Bangkok Office gave best practices of cooperation between an international agency and local authorities, and our dialogue with the Japanese Embassy in Thailand taught us about the close ties between Thailand and Japan. Moreover, conversations with the local people in Thailand gave me an insight into the link between cultural heritage and their daily lives. The multi-sensory experience of Thailand from sight, taste, and smell, from the ancient capitals to the countryside to the city,from learning about history to experiencing modern developments, was a precious one. Lastly,as a student born and raised in China, I actually had little exposure to religion during my education. This study project made me realize that religion is not only about faith, a belief, but also about history, art, aesthetics, and architecture; a multi-faceted and integrated experience.
(国際交流学科グローバル社会コース4年生Y.C)

(引率担当:国際交流学科?岡橋純子准教授、哲学科?上石学准教授)

遺跡の解釈には地質学的な知識や風土の理解も要することを学ふ?
研修中のハイライト、シラハ?コーン大学との交流
遺跡を前にし熱心にメモを取り続ける
クメール、セイロンなと?さまさ?まな地域からの影響を受けて発展したスコータイ遺跡群を自転車て?廻る
シラハ?コーン大学との交流2