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復興支援活動〈USHひとづくり?まちづくりボランティア in 南相馬〉(2024年度12月期)を実施
2024年12月21日-22日、カリタス南相馬のご協力の下、本学が東日本大震災?福島第一原子力発電所事故からの復興支援として取り組んでいる〈USHひとづくり?まちづくりボランティアin 南相馬*〉の2024年度12月期の派遣が行われ、1年生2人、2年生2人ならびにイタリア?ベネチア大学大学院修士課程からの留学生1人の計5人が参加しました。
今回は、初日にさゆり幼稚園を会場とする子ども会の運営を任され、事前にリクエストのあった「身体を動かす遊び」を用意し、年齢の異なる7人の子どもたちとともにゲームやダンスを楽しみ、クリスマス会にも参加しました。被災地の現状については、根本摩利カリタス南相馬所長に詳しい講義を行っていただいたほか、おれたちの伝承館、請戸小学校震災遺構、東京電力廃炉資料館、東日本大震災?原子力災害伝承館、浪江町大平山霊園等の視察をご案内いただきました。カリタス南相馬を拠点に支援を継続しているシスター方やスタッフの皆さまから現地の人々の様子を伺い、視察の感想を分かち合う機会も設けていただき、学生の心に深く印象に残る研修となりました。
*「USHひとづくり?まちづくりボランティア in 南相馬」は、聖心女子大学主催?日本財団ボランティアセンター共催の活動です。また、南相馬市より宿泊費のご支援をいただいています。
(教育学科教授 澤野由紀子)
【参加学生の感想より】
?今回、初めて震災の被災地に訪れました。震災から 13 年超経過しても、震災当時から全く姿が変わっていない地域が存在することを知り、東日本大震災がもたらした傷跡の深さを実感しました。また、地元の方の「さみしい」「孤独だ」「会いに来てほしい」という声を聞いて、テレビでは伝わらない現地の人々の声があること、現地に行かないとわからないことが数多くあることがわかりました。
?震災を自分ごととして捉え、それを未来へ繋げることの重要性を深く理解した。今回の派遣を通じて得た学びを一時的なものとするのではなく、今後の生活に根付かせるとともに、発生が懸念されている南海トラフ地震への備えや対応に反映させていきたいと考える。この経験を未来の防災意識や行動の糧にできるように努めていく。
?この南相馬市での経験は私にとって、震災を「過去の出来事」としてではなく、未来の教訓として捉える大切さを教えてくれるものだった。この記憶を風化させず、次世代に伝えていくことが私たちの責務であり、社会の未来に向けた一歩になると信じている。
?今回得た知識や経験を、自分自身の人生にも生かしながら、イタリアや他の国々で広めていきたいと考える。そして、震災から学び続ける姿勢を持ちながら、未来の災害に備えた社会を築く一助となれるよう、これからも努力していきたいと思っている。
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